Morimoto Kayo
和歌山県生まれ。和歌山県警察職員として7年半勤務した後、結婚を機に退職。その後の平成15年からは、学校で問題行動を起こす児童生徒への幅広い相談支援活動に取り組んでいる。
県警察本部少年課が、平成21年から開始した制度。
児童生徒の暴力行為・校内徘徊等の問題行動が発生している学校等に一定期間常駐し、問題行動を起こす生徒への個別指導や、教職員に対しての助言を行っている。現在、森本さんを含め、警察官・警察職員OB4名が、県内の中学校に配属されている。
(問い合わせ)
〒640-8588 和歌山市小松原通1-1-1県警察本部少年課
(Tel)073-423-0110
「子ども達を被害者にも加害者にもしたくない。」という思いがきっかけです。警察職員として勤務していた頃、子ども達の笑顔に接する一方、犯罪被害に遭われて傷ついた方々の姿も見てきました。加害者が一人であっても、被害者が複数いるというケースは少なくありません。ならば、早いうちから加害者にならないようにすれば、傷つく人がもっと少なくなると思います。
大きな被害が起きてからだと、事後的な対応になってしまいますし、加害者の年齢が高くなるにつれ更生も難しくなります。心に柔軟性のある中学生のうちに大人が関われば、犯罪行為を犯さずに済む可能性は高いのではないでしょうか。そんなことを意識しながら、子ども達と関わっています。
県内のある中学校に毎日常駐しています。校内の見回りや校門でのあいさつ指導をしながら、問題行動をとる生徒やその保護者への対応、先生方へのアドバイス等を行っています。
学校と警察は、大きく言えば目的は同じなのですが、子ども達に接する方法は全く違います。学校では「教育」という言葉のとおり「教え、育む」のに対し、警察では非行を犯した子どもに罪を自覚させ、保護措置等を通じて立ち直りを図る、という方法をとります。私の役割は、学校と警察の架け橋だと思っています。学校現場の先生方は本当に生徒のことを思って一生懸命に取り組んでいます。それ故に悩みを抱えてしまうことも多いと感じます。だからこそ、まずは先生方の話をしっかりと聞いて、外部の目から見て小さなアドバイスをするように心掛けています。そうすることで先生方の見方も変わり、答えが見えてくることもあります。
新年度から新しい中学校に配属されています。4月当初、学校へ来ては物を壊す、授業を妨害する等の迷惑行為を繰り返してきた生徒が、最近授業をきちんと受けるようになりました。
この子は今まで親や先生から叱られてばかりでしたが、私はまず彼の話を聞きました。さらに、子どもだけでなく保護者の話も聞いていくうちに、保護者自身の生き方や子どもへの接し方が変わっていきました。「親が変われば子どもも変わる」という言葉のとおり、子どもも問題行動を起こさなくなってきました。そして、その過程での細かな変化を観察して、褒めるように心掛けました。親に構ってもらったり大人に褒められたりという経験から、問題行動が収まり、先生方が彼に向けていた厳しい視線も変わる、という良い循環が生まれました。そして、これをきっかけに、先生方がより気軽にお話を持ってきてくれるようになる等、私にもたくさんのプラスになることがありました。
雨は必ず上がるし、長いトンネルにも出口はあります。今しんどくても、必ず未来はあるし、結果は後からついてきます。
一人の人間にだまされたり裏切られたりしたからといって、全ての人間を恨まないでほしい。色んな人がいるんだ、ということを忘れないでほしいと思います。
一人で生きるのは辛いし、時には休みたいときもあります。だからこそ、「いっしょにがんばろうよ」というメッセージを、悩んでいる子ども達に届け続けたいと思います。
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